朝作ったものを夜に食べるお弁当は、衛生面や食材が傷みが気になります。
特にワーキングママの共働きご家庭は、塾弁を朝から持たせる必要があるので、早朝に作ったお弁当を子供が夜7時くらいに食べることになってしまいます。
そこで今回は、およそ12時間ほど経ったお弁当でも、安心して食べられるように、理想的な保管方法や、菌を防ぐ調理法などについて詳しく解説していきます。
目次
塾弁を朝持たせる時に注意すること
塾弁は早朝に作り、子供が夜の7時くらいにお弁当を食べます。
作ってから12時間以上もたった塾弁当を食べさせるのは、菌の繁殖や傷みが気になります。
今まで保冷剤でしのんでいたけど、特に蒸し暑い夏場はそれだけで十分なのでしょうか。早速、管理栄養士の方にお弁当について気になることを聞いてみました。
お弁当を腐らせない5つのポイント
朝作るお弁当作りのポイントは、お弁当が傷まないように工夫をすること。
それにはまず、食材をよく冷ますことが大事。
おかずやご飯をきっちり冷すことが、菌の繁殖を最小限におさえるため重要とのこと。
特に朝ご飯炊く人は、炊飯器からご飯をよそったらお弁当箱につめる前に、平皿にご飯を広げてよく冷ますといいとのこと。
よく冷ましてから詰める
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「ご飯を平たいお皿に広げて冷ます」このひと手間が菌の増殖を防ぐ
食材が温かいままお弁当箱に詰め、ふたをすると温度が下がりにくく、水蒸気がこもって水滴になり、これが菌が増える原因となります。
これは外気が暑いとなおさら加速するので、特に暑くなる時期は気をつけなければなりません。お弁当箱に詰める前にまずしっかり冷すことを徹底しましょう。
しっかり加熱する
そして2つめに食材を長持ちさせる大事なポイントは、
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食品は中までしっかり火を通す
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75度以上で、1分以上の加熱をすると、ほぼ食中毒菌は死滅します。しっかり具材は加熱してください。調理法は揚げる、炒めるのがベスト。煮物やゆでたものは水分を多く含んでいるので、食べるまでの時間の経過が7~8時間超える場合や、夏場は控えた方が無難です。
ちなみにノロウイルスは、もう少し温度が高い85度以上で、もう少し時間の長い90秒以上の加熱が必要です。加熱温度と加熱時間に気をつけて調理してください。
私はよくミニトマトや生野菜を入れますが、それらは洗って水気をよくふきとるとのこと。水分は菌の増殖につながるので、ふきんやキッチンペーパーなどを使って防ぎましょう。
できればサラダや果物は、おかずやご飯とは別の容器に入れることをおすすめします。水っぽくなりそうなものは別に分けて、菌の繁殖を防ぐのが大事。この小さな一手間が、お子さまの食の安全につながります。
味付けは濃いめに
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塩分や糖分は菌の繁殖を防ぎやすい
食材を長持ちさせるためには、濃い味付けが適しています。季節や気温に合わせて調節してください。
例えば煮物は水分を多く含んだものもありますが、煮詰めて水分を飛ばすと自然と味も濃くなりますし、水気も飛んで食中毒対策になります。
そのほか、生姜、カレー粉、酢、赤唐辛子、レモン、梅干しには防腐効果があるので上手に利用しましょう。
涼しい場所で保管する
そのほか食中毒を防ぐには、お弁当の保管場所が大事。出来るだけ冷えた一定の温度の状態に保つのが一番です。
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保管場所は「冷蔵庫の野菜室」がベスト
もしお子さまが、学校か終わって一度家に帰ってこられるようでしたら、朝作ったお弁当は、冷蔵庫の野菜室に冷やしてください。
野菜室は温度が低くすぎないので、ご飯が固くならず保管に適しています。
お子さまが学校から塾まで直行の場合は、さらに調理法や管理に十分注意し、保冷バッグに大きめの保冷剤を入れて持たせてください。
一度冷ましたお弁当を電子レンジでもう一度温め直して食べるのは、菌の繁殖に影響がないのか。
再加熱によって食材の傷み原因にならないのか気になりますが、温めてから食べるまでの時間の長さによって、注意が必要かどうかが変わります。
再加熱をして食べるのは菌の繁殖を防ぐため、温め直した後すぐに食べるのなら全く問題はありません。ですが、温め直してから30分以上も経過してから食べるのは要注意です。
なぜなら時間の経過と共に、中途半端に温まった蒸気の熱がこもり、菌が繁殖しやすい状態になるから。温度の上がり下がりを繰り返した状態は、食中毒の原因になりかねません。
新鮮なうちに食べきる
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お弁当の温め直しは、「早めに食べる」が鉄則
塾に行く前に家でお弁当を済ませる場合は、食べる直前に温めるのがポイントです。
ちなみに家からお弁当を持って塾で食べる場合は、よほど塾との距離が近いとか、温めてから食べるまでの時間が短いなど好条件でない限り、家で温め直ししたお弁当を持たせるのは避けてください。温かいお弁当を放置するのは、菌が繁殖しやすく腐敗の原因となります。
スープジャーを塾弁に朝作る時に気をつけたいこと
お子さんの塾弁にスープジャーを持たせるご家庭が増えています。
塾弁を朝作ることも多いお母さんにとっては、「スープジャーがどれくらい温かさを持続できるのか」また、「朝作ったスープジャーを、夜に食べておなかをこわさないのか」食材の腐敗が気になります。
お弁当は新鮮なうちに、早めに食べるのがベストですが、仕事を持つ女性や、お子さんの通学や通塾の都合で、なかなかタイミングよくお弁当の受け渡しするのができないのが現状です。
塾弁は作ってからお子さんが食べるまで、12時間経過してしまうことはよくあること。
そこで今回は、気になるスープジャーの「温かさを持続できる時間はどれくらいなのか」や、
また保温されたスープジャーの食材の「傷み」について解説します。
スープジャーは、何時間温かい状態を保てるのか
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スープジャーのメーカーの象印では、以下の説明があります。
Q.何時間くらい使用(保温、あるいは保冷)できますか?
A.保温、保冷時間は6時間を目安にしています。
飲食物は6時間以内に食べるようにしてください。出典元:ZOJIRUSHI ステンレスフードジャー・保温弁当箱の取り扱い
スープジャーの保温効果は、およそ6時間ほどです。7時間経つとおよそ50℃くらいになってしまいます。
「温かくておいしい」と感じる温度帯は、60℃なので、ベストは作ってから6時間くらいまでに食べると良いでしょう。
ただこの理想は、忙しいお子さんやお母さんのスケジュールを考えると、なかなか難しいこともあります。
6時間以内に食べるのがベストだとすると、朝6時に作って、お昼の12時にまでには食べてしまわなくてはいけません。現実的に考えて、学校の授業や塾の時間帯に合わせるのが難しい方も多いのではないでしょうか。
なかなか理想の時間帯に食べきることは難しいですが、冷めることでより食材の雑菌の繁殖や傷みが始まるので、少し時間に余裕を持たせるためにも、次の対処方法を試してみてください。
スープ作家の第一人者である有賀 薫さんのおすすめをご紹介します。
スープジャーの保温性を高めるポイント
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スープ作家 有賀 薫さんのアドバイスより「スープジャーの温かさをキープするために」
「できれば何かでくるみましょう。これも保温に役立ちます。専用の保温袋も売っていますので、利用するのもいいと思います。
なければタオルでくるむだけでも全然違います。私は冬に家で作るときなど、セーターやダウンを巻いてしまったりします。寒いところに出しておくとその分早くに冷めるからです。」
「こうして保温に留意すると、熱々のおいしいスープがお昼に食べられます。」
温かさを持続させるため、タオルやブランケットなどで包み、スープジャーの温度を下げないように工夫することがポイントです。また便利な専用カバーを利用するのもいいでしょう。
スープをぬるい状態で持っていくと、冷めやすく保温調理もうまくできません。ちょっとした工夫で保温時間が長くなり、よりおいしく食べられますので、ぜひ試してみてください。
サーモスのスープジャー専用ポーチは、保温力がアップする断熱構造です。
持ち運びやすいハンドル付き。背面にはスプーンがすっぽり収まるポケット付きで便利です。
スープジャーの保温力を持続させるコツ
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時間の経過とともに温度が下がると、雑菌が増え食べ物が傷み始めます。
保温を持続するスープジャーも6時間以上もたつとだんだん冷えてきます。冷めてしまったスープジャーを食べるのは、食中毒の原因になりかねないので必ず避けましょう。
塾弁でスープジャーや保温弁当箱を持たせたい場合は、作ってから6時間以内に食べきれることを考慮してお子さんに持たせてください。
スープジャーのレシピが気になる方は、こちらをご覧ください。スープ作家の有賀 薫さんのレシピ本などおすすめを紹介しています。

塾におすすめの弁当箱
話題の真空容器は、一般的に腐りにくい弁当箱といわれています。
お弁当の傷みが気になるお母さん達にとって、いわば救世主的な存在。真空容器を販売しているスケーターでは、「食品の酸化を抑制し、鮮度や風味を逃しにくい」と販売されています。
一般的な容器に比べ、傷みを軽減し、フレッシュさをキープしてくれる頼もしいお弁当箱を上手に利用しましょう。お母さん達の期待値が高い注目の商品です。
スケーター 真空弁当箱
600mlの容量で小学生にちょうどよい大きさと、中学生、高校生向きの800mlがあります。電子レンジ、食洗機対応でお手入れもラクに出来ます。別売りのポンプで、簡単に真空状態になります。汁漏れや匂い移りもない容器です。
スケーター 真空 スヌーピーステンレス保温タイプ
真空二重構造で傷みが気になる野菜も保冷効果が高く、サラダは冷たさをキープします。おかず容器とご飯は分けて入れられるので、汁気が移ったりすることもありません。
パッキン付き汁漏れしにくい構造です。中容器はフタを外せば電子レンジOK。クリアコーティング加工で汚れが付きにくいので清潔に保てます。パスタやカレー、夏は冷やしうどんやそうめんを入れたりするのにも適しています。
サーモス フレッシュランチボックス
カバンにすっきりおさまる奥行6cmのスリムサイズの二段弁当箱です。色移りや匂い移りしにくい材質です。丈夫で長持ち。容器は入れ子式で、食べ終わった後は1段にしてコンパクトに収納できるので、かさばりません。保冷力のある断熱構造のポーチで、温度帯以下に保冷してくれます。
お弁当が腐らないようにするためには、作った後の保管状態が大事です。サーモスのステンレス製お弁当箱は、保冷効果の高い専用ケース付きで、食材の傷みからガードします。
奥行6cmの2段式スリムサイズで、パッキン付きの密閉性のあるフタだから漏れずに安心。食洗機対応でお手入れも簡単。ステンレス製なので電子レンジは不可ですが、色移りや匂い移りがしにくいのが特徴。市販の保冷剤をプラスするとさらに保冷効果があります。
そのほか人気のランチジャーや保温弁当箱もご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

塾弁用の保冷バッグおすすめ
サーモス 保冷ランチバッグ 4L RDU-0043
サーモスのクーラーバッグは、4Lと大容量で、2段弁当と500ミリの水筒が入ります。内側には保冷剤がセットできるメッシュポケット付き。保冷効果も抜群です。
塾弁を作る時間がなくても乗り切る方法
どこのご家庭でも朝は忙しく慌ただしいもの。ご飯の支度や洗濯に子供たちの送り出しなど、やることは毎日たくさんあります。
そんな忙しいお母さんも、少しでもラクにお子さんの塾のお弁当作りが出来る工夫を載せています。ぜひ参考にしてくださいね。

あとがき
お弁当を出来るだけフレッシュに保つには、作るときに水気をなくすことと、保管時の管理にあります。まずは作ってから出来るだけ早めに食べることは大事です。
そして保冷剤を入れる、調理方法、保管場所を考慮するといったことに注意をして、安全なお弁当をお子さまに作ってあげてください。